ウェブ日記

俺にとってネット全盛期は2000年から2001年だったと思う
当時が一番面白かったとかではなく
単に当時から比べると今それほど他を見なくなったのだ
正確な記憶かは保証できないが
当時は裏ニュース全盛であやしいテキストが乱雑とウェブスペースに置かれ
侍魂の影響下にあるサイトが大量に発生してた
ネットコミュニティとしては
亜流のスレッド式掲示板が乱造され
なみかれ、自動アンケートなどもまだ勢いがあった


まだダイヤルアップ接続だった俺はセガBBSに入り浸り
セガチャットで下らない話を延々としてた
月曜日は当時まだあったijuin.netの掲示板を読み漁っていた
当時、皆意味もなく@銃夢なんて名乗っていた
妙な連帯感があったのだ


当時ブームになっていたのはdreamcityやgaiaxなんかのテンプレート式*1で作れるサイトだった
当時第二次インターネットブームであったのもあり
芸能人やタレントなんかが自分のサイトを持つのが一つのステータスシンボルでもあり
オフィシャルサイトで日記なんかを公開するのがブームだったと思う*2
それらもあってか個人サイトでもコンテンツが日記とBBS中心というのが多かった
要するにメインコンテンツがないのである
そして日記のコンテンツを見ると本当に「日記」が書いてあるのだ
俺にとってこれは甚だ疑問だったのだ
日々あることをただ書き記しただけで自己主張や思想も汲み取れない
日記を観覧する人間を楽しませようとする意思も見えないものがあるのだ


当時侍魂が話題を読んで侍魂の書式を真似したテキストサイト*3で溢れかえっていた
大量の改行とフォントの装飾で文を強調し笑いを誘うようなテキストである
侍魂は書式云々以前に扱っていたネタが面白かった
ただ侍魂の書式とは言わば「ここで笑ってください」と言う意思表示みたいなもので
あんまり面白くないネタを扱うと「なんだかなぁ」なデキになってしまうのだ…
ただそれらのテキストサイトは訪問者を楽しませようとして結果アレなものになってしまっているのだ
面白味や主義主張自体が欠如している日記サイトよりは何倍もマシである…と当時は思っていた


俺もサイトを押っ立てたりしていたのですが
HNはおろか連絡先も記載していなかった
はっぴーえんど・クロクニルの真似でもあったのだが
『俺は何の面白味もない自己紹介だけの日記サイトとは違うことをやっている』
というような幼い選民意識があったのだ


その頃からすると今はてなダイアリをやってるのが不思議なくらいだ
ブログブームの時もしばさんが始めるあたりまでは興味がなかった
多聞昔の俺と似た考え方の人も多いのではないかと思う*4


今はそんな面白味のない日記が好きだ
確かに知りもしない人間の「今日は○○しました」みたいな一日の報告だけでは楽しめない
しかし三日、一週間、二週間、一ヶ月と見ていく
するとその人間の人となりが段々と見えてくるのだ
人を知るのはたいていの場合楽しい
長い間見ていればその人の価値観も段々と見えてくる


今空前のブログブームで日記は乱立してる
しかし、それを見ると今の俺は
「この日記の数の文だけ人生が存在するんだな」
などと思うのだ
もちろんそれらを全部読むことなど不可能だが
もし可能だったらそれら全ての人々の人生を覗いてみたい
とさえ思うのだ

*1:正確にはなんて言うか知らん

*2:今や有名人ブログブームだからあんまり変わらんかも

*3:今も多いけど

*4:そのタイプの人はこんな所見てない事になるが